2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧
有吉佐和子の本は『華岡青洲の妻』を読んだことがあるが、あまり覚えていない。医薬品の実験台をさせられていたような……という記憶しかない。それ以外に『青い壺』も途中まではいったのだが、登場人物の多さに最後まで読むことはできなかった。 『紀ノ川』は…
『山の音』を読んだ後、『みづうみ』にも取り掛かったが、読んでて何時の事を言っているのかわからなくなり断念した。『古都』は舞台が京都であり、京都特有の行事や言葉が出てきて、読むのが難しいところもあったが最後までたどり着いた。 話は、京都の問屋…
芥川の作品を読んでいて新思潮派なるものが気になり、読んでみた。「真珠夫人」は大正九年六月から年末にかけての新聞小説ー通俗小説である。文春文庫のものを買ったが装画がいい感じだ。蕗谷虹児という方が描いたもののようだ。 夢中になって読んだ。使われ…
「山の音」を読んだので山についてのものをもっと読みたいと思い手にした。最初、小説かと思って読み始めたのだがそうではなかった。七二歳の幸田文が大谷崩れを見て以来、他の崩れも見に行くというのが話の中心。日光男体山、松之山、大崩海岸、鳶山、桜島…
三島由紀夫と川端康成が話している動画で三島由紀夫が『山の音』について少し触れていたので手に取った。 題名は『山の音』となっているがそれが中心だとは思わない。最初の方に六二歳の尾形信吾が山の音を聞いた、亡くなる直前に山の音を聞いた人もあり、不…
志賀直哉の作品は「城の崎にて」や「小僧の神様」をたまに読み返す程度。読む度にこんな場面もあったなと思う。 ふと読みたくなり岩波文庫の『小僧の神様 他十篇』を見ることにした。あとがきでそれぞれの収録作品に何を思って書いたか、作品との関係性など…