芥川龍之介の作品を読み漁る——「一夕話」

「一夕話」

あらすじ 

場所は日比谷の陶陶亭の二階、時はある雨の夜、テエブルを囲み同じ学校の寄宿舎にいた七人が話をしている。その話というのは柔道の選手で寒中一重物で通した——一言でいえば豪傑な医者である和田が柳橋の小えんという芸者と浅草六区で遊んでいたのではないかということ。どうやって知り合ったのかと和田にたずねるとその女はk大学か何か卒業した若槻という風流な実業家の愛人であったが、乱暴者の浪花節語りにとられた……そんな小えんを尊びたいという話を語った、しかし一座はもう寝ていた。

感想 

あまり理解できたという訳ではないが、和田が小えんという女と会っていただろうという話になったが、和田はそれとはあまり関係ないことを語っているという印象。風流な若槻から乱暴な浪花節語りの男へと移った小えんがかかれている。熱心に話しているのに聞いている方は寝ているというのはバナナマンのコントでたまに見る。

 

参考 芥川龍之介、『芥川龍之介全集5』、ちくま文庫、1999年