「気楽に行こう」というcmを見る・気楽に行けるのか

 昔のcmを見るのが結構好きで見るのだが、たまたま「気楽に行こう」と歌っているcmを見た。モービル石油という会社のcm、作詞作曲はマイク眞木、出演しているのは鈴木ミツヒロという方のようで、あと一人はわからないのだが、周りが大自然のなかで車をおしている。1971年のもの。前に向井敏の本でも出てきたが、丸善石油(1969年のcm)のスピード感を感じさせる車が走り、最後に(モーレツ)と言っているcmとは対照的だと思った。同じ石油会社のcmとはいえども。丸善石油のほうはモーレツ的な社会につくられたのだろうか。

 

 で、モービル石油の「気楽に行こう」というcmなのだが、タンポポを「フ―ッ」としているところがあり、一方が笑っており、どこか楽しげである。もしこんなに大自然のなかで、(おそらくパンクしているのだろう)車をおさなければならない、となったら、自分なら、焦ってしまうのではないか、というふうに思った。自分は車は運転しないが、自転車には乗る。かなり大自然のなかでタイヤがパンクしてしまったことがあったが、自転車屋に行くまではまわりが大自然のせいもあって、距離があった、だから、自転車をおして行くということがとてもつらかった。「気楽に行こう」のcmの歌詞中に出てくるように(のんびり行こう)とは決して思わなくて、(早く自転車屋につかないか…)、そんなことばかり考えていた。

 が、それを通り越して、(もう気楽にいこう)、と思うこともあるのだろうか、特に自転車とは違って、車は重い(cmでは二人がかりでおしていたシーンもある)ということもあるから。けれどもcmとはいえ、あの大自然のなか、のんびり行ける、ということはすごいと思った。

 

 日常生活の中でも忙しく、早く目的地に行きたい(なにか達成しなければならない)ときなど、(気楽にいこうなんて無理だ…)と思う状況もある。が、忙しければそれほど、「気楽に行こう」というcmを見たくなる、たとえ(気楽に行こう)と思うことは厳しくても。

 

 状況次第で大きく変わるが、<気楽に行けばいい、のんびり行こう>という思いと<もっと急がなければならない>という思いが交錯した。

 

参考

今回見た動画…<懐かしのCM - モービル石油 - 旅立ち編 - 1971>