『生きづらい明治社会』 読んだ

明治時代は松方デフレや江戸時代の村請制が変わり、もっと個人主義的になったため、暮らしづらさがあるとわかった。

この本には努力しないといけない社会はあんまりよくないみたいに全体的に書いてあったと思う。自分は努力しても報われないといやだけども、自分は個人主義的というか、もっと頑張ればなんとかなるのでは、みたいな考えがあって。といっても、社会が暮らしやすかったら、それはいいだろう。

それにしても、筆者も言っていたが、今の世の中はお金がなくても明治時代よりずっと暮らしやすいと思った。いくつか挙げてみる―国立(1918年の大学令が出るまでは帝国大学しかなかった)だけじゃなくて私立大学もあるから、借金すれば大学にも行こうと思えば行ける。また、ネットもあるから大学行かずとも色んな情報を得られる。田舎だと別かもしれないが、あんまり家というものに縛られる必要もない。選挙権はあるから、貧困になっても選挙には行ける(明治の場合は15円以上納めた25歳の男だけで約1%)から貧困になっても対策してもらえるかもしれないし。それに、「健康で文化的な最低限度の生活」(憲法25条)を認められていない、という生活をしていた明治の人たちは今から思えばすごいなと思った。だから救済措置の法律も通らなかったりしたようだ。今は当たり前としていることが、昔は当たり前ではなかった。今は明治より恵まれているから、お金あんまりなくても生活しっかりしよう!みたいな気持ちになれた。

自分は日本史選択だったけど、教科書的な重要用語が説明少なく書いているだけだと、あんまりこう頭に長期的に残らない気がするんだけど、この本のは残りそうな感じがあるな、と思った。といってもちょいちょい勉強したことは残ってはいるか。この本は教科書より丁寧だった。いつまで残るか楽しみだ。もっと過去のことから現在へ活かせるような、そういう学習をしていきたい。