高野悦子の二十歳の原点を再読

・読んだきっかけ

何年か前にカウンセラーが薦めてくれた思い出に残る本だ。カウンセラーに前まで憧れがあったのだけど、最近はいやなことがあってもう行かないことを決意している。悲しいけど。

 

この本は何度か再読している。この前高橋和巳の本を読んだのだけど、学生運動をしていたのが時期的にもかぶっていて(大学は違うけど1969年のこと)また読んでみたくなった。二十歳の原点は文庫のものが家にあったはずなんだけど、探してもなぜかなくて、単行本を今回は買った。

 

 

・内容や印象に残ったところ

高野悦子は大学生で、20歳で自殺した。「二十歳の原点」は死ぬおよそ一年前からの手記(ノート)。内容は多岐にわたる。学生運動の事、大学の事、アルバイトの事、お金の事など。

自分を見つめなおしていったり自分は何かということをよく問うていた。

 

すごい勢いを感じる。

読む度に着眼するところが違ってくる。自分もいろんなことの意味をつきつめていきたい。

 

印象に残ったとこや共感したことを引用しようと思う

〇大学側で卒業を認めてくれなくともよい。あと二年間自分にとってしっかりした何かを摑みたい。 …  (p. 74)

〇私は外側のものに対しては決して負けはしないだろう。しかし、自己を支えているものが動揺し、内部のもの自体に不確実さ、非現実を感じると、どうにもならなくなる。 (p. 112)

〇なぐられたら殴りかえすほどの自己愛をもつこと。 (p. 163)

 

 

・読んだ本

二十歳の原点 (1971年)

二十歳の原点 (1971年)

 

花はドイツの植物画家・学者のゲオルク・ディオニシウス・エーレットが描いたパーロット・チューリップが表紙の元となっているようだ(『高野悦子「二十歳の原点」案内』という熱心なサイトより)。きれいだとおもった。