ロアルド・ダールの"Someone like you"より

 ロアルド・ダールのSomeone like youという短編集より三つ読んだ。ロアルド・ダールの子供向けの本は読んだがそれ以外は読んだ事がなくてそれも見てみたいと思っていた。また、セネシオさん(id:cenecio)にこの短編集を薦めていただいたため読んでみたいと思い、手にした。以下、感想などを書いていく。

 

 

・'Taste'

 ロンドンの仲買人の家に美食家のリチャード・プラットは行きワインを飲んでそのワインがどこから来たのかというのをぶどう畑まで当てるという賭けをすることにする。もし仲介人が勝てばリチャード・プラットの家を二つもらえる。反対にもしリチャード・プラットが勝てば仲買人は娘をプラットと結婚させることになってしまう。仲買人はプラットがぶどう畑まで当てるなんて無理だろうと自信を持っていたが...。

 リチャード・プラットはワインを生き物のように評することがある。この話は非常に味について詳しく書かれていて表現も多く出てきていた。後半部ではどこのワインか当てて行くのだがそれを一度で推測するのではなく何度も分けて間があった。味に注目させる話であった。嗅覚についてもこだわって書かれていた。

 

 

・'Poison'

 ハリー・ポープという蛇が近くにいて身動きできないというベッドにいる男が中心である。父親は蛇は発見できなかったがハリー・ポープの容態が悪くインド人の医者を呼ぶことにする。蛇はどこにいるのだろうか...。

 医者がハリー・ポープのためにいろいろな施しをする。医者と父親がどうやって対処するのかということを様々考えるのだがそこが見所だと思った。発見できない蛇をどうやって処理するのかということについて書かれたところが難しかった。

 

 

・'The sound machine'

 'Taste'は嗅覚について書かれていたがこの話は聴覚についてだ。

 

 クラウスナーは人間が聞きとれる振動を越えた音、つまり人間が聞き取れない音を拾うことができる装置を作りそれをイヤホンとつなぎイヤホンをし、庭や公園に行き、聞くことにする。人が花を折る時の音や木を斧で割った時の音を聞くととてつもなく嫌な音がし気持ち悪くなり...。

 普通は聞き取れないものを聞こうとすることはできないことをできるようにしたいと思うということと似ていると思う。自分は鳥のように機械無しで一人で空を飛べないが飛びたい。しかし、もしできたらクラウスナーが普通は聞けないものを聞いて気持ち悪くなったように困難なことがあるかもしれない。飛んだら他の飛んでいるものに恐怖を感じるかもしれないし天候の問題もあるだろう。下から誰かに狙われるかもしれない。他にも地上にいる時と違った怖い感覚や発見があるだろうか。そういう意味では飛べなくてよかったのではないか。けれども、それでもどんなものなのか飛びたいというふうには思う。

 

 

[出てきた単語]

'Taste'

ワインやワインを飲む時の単語に関してはまとめた

<ワインやワインを飲む時の単語>

moselle モーゼル・モーゼル川流域に産するドイツの白ワイン claret クラレット・ボルドー産の赤ワイン morsel ごちそう・ひと口 thimbleful ごく少量 pith 果肉 tannin タンニン酸 radiance 濃い紅色 astringent 渋い bouquet 香り

<その他>

wicker 小枝

shrewdness 抜け目なく

whitebait シラス

 

'Poison'

医学についての単語はまとめた

<医学に関する単語>

serum 血清・抗毒素 intravenously 静脈から plunger ピストン sterilize 殺菌する syringe 注射器 hypodermic 皮下の tourniquet 止血帯 scalpel 小刀 anaesthetic 麻酔の

<その他>

krait アマガサヘビ族の各種のコブラ

baldheaded 遮二無二(がむしゃらに)

funnel 漏斗

 

'The sound machine'

音についての単語はまとめた

<音に関する単語>

lobe 耳たぶ note 音色・響き・旋律 discord 不協和音 ultrasonic 超音波の 

<その他>

tentacle 触毛 

gash 深傷

inanimate 活気のない 

 

・読んだもの

以下の短編集より三話

Someone Like You (Penguin Modern Classics) (English Edition)

Someone Like You (Penguin Modern Classics) (English Edition)

  • 作者:Dahl, Roald
  • 発売日: 2009/12/07
  • メディア: Kindle版
 

 ※この表紙のペーパーバック版のものを買った

 

 

 

 

セネシオさんへ

まだ三話ですが読んでみました。ロアルド・ダールの子供向けの本に比べ用語が難しかったです。書いてある事柄が面白かったです。ワインや医学的なことは詳しくてロアルド・ダールは色々知っているなと思いました。本を薦めてくださりありがとうございました。難しいのもあって、全部読めるわけではないと思いますがもっと読んでいこうと思います。