ロアルド・ダールの「マチルダ」を読む

 ここ最近はずっとロアルド・ダールの作品を読んでいた。レイモンド・カーヴァーの作品も少しだが読んだ。

 ロアルド・ダールは「チャーリーとチョコレート工場」の作者である。前に映画で観たことがあって面白かったのでほかの作品もみてみたいと思い今回は「マチルダ」(1988)を手にした。

 

・「マチルダ」の話の内容や感想など

 マチルダという小学校一年生くらいの女の子が主人公である。家族は五歳年上の兄、父親、母親がいるのだが父親と母親はマチルダに興味がなく、学校に入れるのも通常より遅い。マチルダは本が好きで両親が出かけて行っている間、図書館へ行き本を借り、様々な本を読む。特に父親はマチルダに無関心な上、ひどいこともしていた。一番ひどいと思ったのはマチルダが図書館で借りてきた本を破ったところだ。しかしマチルダは巧妙な仕返しをする。他にはマチルダが学校に行き、本から得た知識、知恵を発揮したことや学校の先生とどのように過ごしたか、学校の主任のひどさなどが書いてある。主任は子供の耳を引っ張ったり、生徒を投げたりしておりひどいと思った。そういう時代なのか。時代によって先生が絶対的で逆らえない時代、それでひどいことをされてもどうしようもないという事があるのだろうか。

 

・ダールの回想記「少年」に出てくる先生のひどさ・厳しさ

 時代だけでなくダールの経験も「マチルダ」には反映されているのだろう。ダールの通っていた学校の先生はひどく、厳しいと感じるエピソードが回想記の「少年」には書いてあった。ダールはLlandaffの学校、Somersetの学校、Reptonの学校に通っていたのだがそれぞれで体罰があった。どこも先生は鞭で子供の体を打ったりしていた。ひどいと思った。また、先生は厳しいと思った。学事長のために手洗いの便器を暖めておく必要があるという場面はそこまでするのかと思った。親に手紙を送るとき、例えばnightという単語を他の綴りと間違えたら手紙そのものは書き換えないが、校長に命令され、nightという単語を正しい綴りで50回書かないといけない。そういうことはやりたくないし、そうさせられたいとは思わないが、それだけやれば間違わなくはなりそうだ(といっても間違えたら何回も書かないといけないという恐怖心はよくは思わない)とも思った。

 

・...「マチルダ」の感想

 フィクションであることも考慮しないといけないがマチルダの親に対して屈しないで仕返しをする様子がすごいと思った。

 自分はマチルダくらいの頃のことはほとんど覚えていないのだが、親とうまく話せなかったということはおいといて、マチルダほどは考えをもっていなくて、親の言われたようにせざるを得なかった場合が多かったと思う。

 

 

単語など

「マチルダ」

rip 裂く

daring 勇敢な

cloakroom コート類預り室

safety-valve はけ口

daft おかしな

riffling パラパラとめくる、さざなみ

exalted 有頂天の

 

「少年」

trilby 中折れ帽 bowler 山高帽子

stampede 暴走

frostbite しもやけ

splutter せきこんで話す

menacingly おどおどするような調子で

draft 隙間風

bizarre 一風変わった

aspic ゼリーよせ 

swoosh シューという音をたてる whizz ピューっと飛ぶ

scalpel 小刀、メス

flu-nitton ズボンの前ボタン

 

 

 

参考

・ロアルド・ダールの仕事の話や「マチルダ」についての動画


Roald Dahl short film from Going live

 

 上の動画ではロアルド・ダールが出ている。字幕も付けられたので字幕付きで観た。小屋で物語を書いてることやその小屋の様子、仕事の様子が収められている。「マチルダ」についても述べられていた(「マチルダ」の後半部分も触れられていた)。

 

・1996年の映画もある。

 

・読んだもの

Matilda

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  • 作者:Roald Dahl
  • 出版社/メーカー: Puffin Books
  • 発売日: 2007/08/16
  • メディア: ペーパーバック
 

 

Boy: Tales of Childhood

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  • 作者:Dahl, Roald
  • 発売日: 2009/01/22
  • メディア: ペーパーバック