ヘミングウェイの「春の奔流」('The Torrents of Spring')を読む

 この話ではヨギ・ジョンソン(Yogi Johnson)とスクリップス・オネイル(Scripps O' Neil)が中心に出てくる。どちらも春になったので女との恋愛を求めている。スクリップスはマンセロナ(mancelona、ミシガン州にある)という場所で女にいなくなられてしまう。それでペトスキー(petoskey、おなじくミシガン州にある)に行き、ポンプ工場の仕事に就く、そして安食堂の年をとったウェイトレスのダイアナ(diana)と恋をする。が、スクリップスはマンディ(mandy)とも話をしており、ダイアナはやきもちをやき、関係性が悪くなる。

 もうひとりのメインの登場人物、ジョンソンについてだが、こちらはあまり読み取れなかったのでわかる範囲で書く。ジョンソンはふたりのアメリカの先住民と出会い、一緒に歩き、ビリヤード場に行ったりするのだが、人種的な問題が起こる。ジョンソンは戦争を経験している。ジョンソンは恋愛を欲していなかったのだが、最後の方のシーンで靴だけ履いた北米インディアンの女と関係性を持つ。

 

 

 

 この本はシャーウッド・アンダーソンの本を参考にしているようで、それを読んだらもっと理解できるのかもしれない。

 

 わからない語があったのでそのつど調べた。ウィキペディアで調べたものをいくつか紹介する。まずシュノックウィンド(chinook wind)。話にたびたびでてきた。

Chinook winds /ʃɪˈnʊk/, or simply Chinooks, are föhn winds in the interior West of North America, where the Canadian Prairies and Great Plains meet various mountain ranges, although the original usage is in reference to wet, warm coastal winds in the Pacific Northwest.

 シュノックウィンドはもともとの意味はアメリカの北のほうで発生する暖かい乾いた風のようだ。

 画像を見たが、空が雲で覆われるシュノックアーチというのがあるようで幻想的だと思った。一度見てみたい。

 

 

 それとアメリカの先住民が持っていたワンパム(wampum)というもの。まずウィキペディアで調べた。

wampum is a traditional shell bead of the Eastern Woodlands tribes of American Indians. It includes white shell beads hand fashioned from the North Atlantic channeled whelk shell and white and purple beads made from the quahog or Western North Atlantic hard-shelled clam.

 貝でできたアメリカ先住民の伝統的なビーズのようだ。

 

 以下の動画も見た。


What is Wampum?

 

 この動画ではワンパムをもっている人がかしらであったり、人びとを招待するのにワンパムを用いたり、歴史的に大きな出来事が起きたときに記録に残すためワンパムベルトを作ること、ハイアワサ(16世紀のモホーク族インディアンの男性戦士、調停者)が貝殻を見つけたこと、ワンパムベルトに込められた思いなどが説明されていた。

 実際にワンパムを見てみたいと思った。

 

 

それからモカシン(moccasin)。これは北米インディアンの女が安食堂に来たときにモカシンだけ履いていた、というところがあって印象的だった。

A moccasin is a shoe, made of deerskin or other soft leather, consisting of a sole (made with leather that has not been "worked") and sides made of one piece of leather, stitched together at the top, and sometimes with a vamp (additional panel oleather). The sole is soft and flexible and the upper part often is adorned with embroidery or beading. Though sometimes worn inside, it is chiefly intended for outdoor use. Historically, it is the footwear of many indigenous people of North America; moreover, hunters, traders, and European settlers wore them. 

 モカシンは鹿の皮などでつくられており、歴史的には北アメリカの先住民の靴として用いられていたようだ。

 

 

読んだもの 

Hemingway, The Torrents of Spring, Harmondsworth: Penguin Books, 1966