山種美術館の速水御舟展に行った感想

 昨日(7月18日)、速水御舟(1894年(明治27年)8月2日 - 1935年(昭和10年)3月20日)展に行ってきた。速水御舟の「炎舞」という作品は三島由紀夫の新潮文庫から出ている「金閣寺」で一部、使われているから、知っている方もいるかもしれない。

 前から、なんとなくそのことは知ってはいて、いつか直に速水御舟の作品を見たいとは思っていた。

 

 今回、オヤコフン (id:massneko)様の記事(以下がその記事)で速水御舟展があることを知り、展について書いてあり、興味深く、行くことを決めた。

massneko.hatenablog.com

 

 現在、広尾にある山種美術館では速水御舟の生誕125年記念ということで、展が開かれている(料金:一般1200円、会期:2019年6月8日(土)~8月4日(日))。

 

 実際行ってみて、覚えている範囲でいくつかの感想を文のみであるが書いていく。

 まず、展の最初のほうにあった、色は白と黒のみで描かれた作品は、白黒以外、色をつかってはいなかったが、墨がよかった、(墨はこんな趣きをだせるのか)と思った、墨のすごさを感じた。植物も書いてあって、細部まで細かい。

 桜の絵が結構あった。花が咲いているのももちろんあったが、枝が中心にかかれていたように見える作品もあって、それは墨がひかれただけのように見えた、桜の寂しさを感じた。牡丹の絵もあって、色をよく見ると、緑の濃さが違った。

 牛の絵があって、サイズは結構大きかった。丸みを帯びていた。ラマを見た時のような、またはまだ使っていないへちまのたわしを見た時のような、なんともいえない感覚をおぼえた。

 速水御舟は渡欧していた時期があったようで「オリンピアス神殿遺址」という絵も描かれていた。縦に線が力強く描かれており、圧倒された。サイズもかなりあったと思うのだが、縦にそんなに強く線を引くことができるものなのか、と思った。その後ろに建っている家はカラフルで、実際にあるのかはわからないが、印象的だった。

 

 「金閣寺」に一部使われている「炎舞」もみてきた。展示されているところは別室で、暗かった。その暗さが、炎をひきだしていた。暗闇で見る実際の炎はそれはそれで、美しいのだが、絵で見ても、心を打つものがあった。暗闇で見るものと、明かりがついた状態で見る「炎舞」は随分違うと思った。「金閣寺」の表紙では炎だけで、蛾は見えないのだが、蛾もいた。蛾は色がいくつか違った。とくに、斑点の蛾に注目した。

 炎のまわりにいる虫はふつう、煙たい存在だと思っていたが、それを美しく描いた、ということ、また、そこに焦点を当てたことがすごいと思った。これから炎を見るときは速水御舟の「炎舞」まではきれいだと思わないだろうとしても、細かくみていこうと思った。

 

まとめ

 いろいろと速水御舟展に行って、見た作品の感想をかいていった。花の絵、動物の絵、力強い絵、細かい絵、様々なものがあった。

 いつかは速水御舟の作品を直に見たい、と思っていたので行けてよかった。

 

 

 記事中にオヤコフン様の記事をリンクとして貼らせていただきました。ありがとうございました。