星新一「くさび」について

解釈

①子供は存在していない

まず、子どもが存在しているか、という点では、していないと思う。妻が意図的に、女医に行ったり、最後に出てきたのが、婦人警官だったりと、あえて妊娠を共感してくれそうな女性を選んでいるが、反対に男性の場合、医者や夫は、見えないといっているからである。つまり、女性は女性を気遣い、男の妻が妊娠しているていで、接しているように見える。

 

②計画的な殺人の可能性

保険の勧誘員は、どこで聞きつたえのか来た、そして、男が、坊やを踏んだと妻に注意され、自動車に跳ね飛ばされた。これは、意図的、計画的なような気がする。この話では、しばしば、妻が夫に対して、不満を言っている。それは、金銭的なことであり、妻は夫を殺したいと思っていたのかもしれない。

 

 

参考

星新一、1980、「くさび」(『ひとにぎりの未来』)、新潮文庫