寺山修司

山田太一編「寺山修司からの手紙」を読む

この本はともに1954年(昭和29年)に早稲田大学の教育学部国語国文学科に入った寺山修司と山田太一の手紙を収めたものである。時期はおもに昭和30年(1955年)から昭和33年(1958年)。寺山修司の入院中の期間の手紙もある。 手紙が写真付きで載っているところもあ…

ランボーについて

ランボーの詩はしばしば寺山修司や三島由紀夫が引用しており気になっていた。今回は新潮文庫から出ている『ランボー詩集』(堀口大學訳)で印象にのこったところを紹介する。理解したわけではない。二つ。 一つめは「わが放浪」という詩の一番最後の箇所。 [..…

寺山修司著『さかさま博物誌 青蛾館』を読む

寺山修司の『さかさま博物誌 青蛾館』を読んだ。250ページ程あり、ほとんどが2,3ページのエッセイで構成されている。あまり、特定のものに絞って書いているというわけではない。寺山修司の考えは面白いと思っている。本当のことを言っているのか、と思う事は…

「らしさ」について

<はじめに> 「らしい」、「らしくない」、「らしさ」というのは様々な時に使われる。 「らしさ」というのは何か固まった、型がある、というイメージをもっている。それは、いい意味でつかわれる時もあると思う。「○○さんらしさがあるね」、こういった場合は…

寺山修司『家出のすすめ』を読む

寺山の言うことは動画のインタビューでも見ていたが本書に書いてあることもそれとあまり変わった内容ではない。一度家を捨てて家をもち自我をもち、親と友情的な付き合いをしたらどうか…等。提案としてはいいのだがあまり納得できるというものではないと思っ…

寺山修司『両手いっぱいの言葉』を読む

警句集。寺山修司の本の中から小林伸一という方が拾いだしたもの。寺山修司はタモリのものまねで知ったがどういう人かはあまりわからず…動画で喋っているのは見た。演劇を暗闇でやったり市街劇をしたり色々面白そうな人だ。本も読んでみようと思い『家出のす…